3枚がそれぞれ答える問い
財務諸表は、違う問いに答える3枚でできています。損益計算書は「この期間にいくら稼いだか」、貸借対照表は「いま何を持ち、いくら借りているか」、キャッシュフロー計算書は「実際に現金がいくら入り、いくら出たか」に答えます。3枚が別々にある理由は、この三つが食い違いうるからです。
数字が多く見えますが、見る順番があります。3枚がそれぞれ何を語るのか。
財務諸表は、違う問いに答える3枚でできています。損益計算書は「この期間にいくら稼いだか」、貸借対照表は「いま何を持ち、いくら借りているか」、キャッシュフロー計算書は「実際に現金がいくら入り、いくら出たか」に答えます。3枚が別々にある理由は、この三つが食い違いうるからです。
損益計算書は上から下へ、費用を一つずつ引いていく構造です。ですからどの段階で利益が減るのかを見れば、問題の位置が見えます。売上が増えたのに営業利益が減ったなら原価や販売費の側であり、営業利益はそのままなのに純利益が減ったなら利息や税金の側です。
品物を売ったが代金をまだ受け取っていなければ、利益には計上されても現金はありません。この差が大きくなると、帳簿の上では黒字なのにお金が回らず危うくなることがあります。ですから営業活動によるキャッシュフローが営業利益と似た向きに動いているかを見ることが大切です。利益は増え続けているのに現金の流れがずっと赤字なら、理由を探す必要があります。
負債が多いこと自体が悪いわけではありません。業種ごとに正常な水準は違い、借りたお金でより多く稼げるなら合理的な選択でもあります。問題は返せるかどうかです。利息を営業利益で賄えているか、まもなく満期が来る負債がいくらか、現金に近い資産がどれだけあるかを合わせて見てはじめて判断ができます。
1年の数字は一度きりの出来事で大きく揺れます。資産を売って利益が大きく見えることもあれば、大きな費用を一度に処理して赤字になることもあります。少なくとも3年から5年を並べて向きを見るほうが、1年を詳しく見るより多くを教えてくれます。
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